医療法人社団 天祐会 皮膚科形成外科グループ

一般皮膚科・形成外科 General dermatology / Plastic surgery

一般皮膚科・形成外科

水虫(爪白癬、足白癬)

  • 原因
  • 診断について
  • 治療について

原因

白癬症というのは、皮膚に白癬菌というカビの一種が寄生することによって起こる病気です。寄生する場所によって病名が変わります。またそれぞれに俗称があり、こちらのほうが有名ですのでこれを説明しましょう。

  • 水虫(みずむし)=手足の白癬
  • しらくも=頭部白癬
  • ぜにたむし=体部白癬
  • いんきんたむし=頑癬(内股・尻・陰嚢の白癬)

これらの病気は感染症ですので、何かから白癬菌をうつされることが直接の原因となります。タオル(ぜにたむし)やスリッパ(水虫[みずむし])などによって他の保菌者(家族が多い)からうつされたり、ペットからうつされることもあります。

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診断について

典型的な水虫は肉眼的診断でだいたい判りますが、例えば、にせ水虫といわれる掌蹠膿庖症や角化型白癬等は皮膚の専門家でも見ただけでは区別できないことが間々あります。
このようなときは患部の皮膚を少量とり顕微鏡下で前述の糸状菌を証明すれば診断は確実に簡単に出来ます。この診断法は水虫だけでなく、カンジダや癜風(でんぷう)との鑑別にも大変有効です。
しかし、患者さんの申には来院時にすでに水虫と自己診断して色々薬をつけて症状が悪化しているケースが多く見られます。これは診断を誤らせたり、治療が長引くもとになりますのでまず最初に専門医の診断を受けることが大切です。足がかゆくてブツブツがあれば即水虫とは限らないのです。

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治療について

昔から水虫の特効薬を発明したらノーベル賞ものだという話を聞いたことがありますか?残念ながらこのことは半分真実であると言わざるを得ません。確かに1、2週間薬をつけるだけで完治してその後決して再発しない薬という意味ならこれはノーベル賞に値するでしょうが白癬菌の性質から言ってもそういう都合のいい薬の開発は困難であるし、かりに技術的に可能でも副作用の間題があって実用に耐えないのが現状だと思います。
そうはいっても現在主として汎用されているイミダゾール系抗真菌剤の外用剤はかなり理想に近い薬ですので水虫の症状に応じてサリチル酸製剤をはじめとする既存のものも含めて外用剤をうまく使い分ければ必ずいい結果が得られるはずです。また最近では内服薬の開発が進んできて難治性の水虫には著効例が見られるようになりました。

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